昨日はK様のお宅にお邪魔し、手すりの取付工事の仕事を行いました。
K様は腰の神経痛、そして、膝の痛み、足首に水が溜まる・・といった具合で、歩行に不安を抱えているからです。目眩症も相まっているようです。
以前は、家の中でも杖歩きをしていたそうですが、今は杖なしで歩行しているので、それでも大分回復したようです。週二回デイサービスに通い、サイクリングマシンで運動、その他体操を行っているのと、自宅でも出来るだけ庭の周りを歩いたり、雨の日は室内を歩くなど、意識して体を動かしているそうです。
「そんなことまで世話になりたくないから。歩くことくらい自分でしたいから・・」とお話されていたのが耳に残っています。穏やかな人ですが、そこには確かな意志が感じられました。
一方、ご主人はとても活動的で、ぼんやりとはしていない明朗活発な方。80歳を超えているとは到底思えません。頭脳も年齢を感じさせない明晰さで、「お若いなぁ」と感じずにはいられません。昨日伺った際も、車を運転し、街まで散髪に出掛けていました。「ごめんごめん、頭がこんなにボサボサだったから散髪してきたよ」とサッパリ顔の笑顔でした。
そんなご主人ですが、これまで会社勤めと併行して、ずっと農業のほうをやってきた働き者です。相当に働き尽くめだったのでしょう。そういえば、K様(奥様)も、「長年農作業をしてきたもんだから、腰が痛くなっちゃってね。それが膝と足首にきているんだよ。もちろん、それだけが原因じゃないでしょうけどね」と言っていました。夫婦二人三脚で歩んできたのがそれで分かりました。
ある時、ご主人が私と2人の時にこう言いました。
「婆さん(奥様)はこれまでずっと良くやってくれたからさ。やれることは出来るだけやってあげたいと思ってるんだよ」と語ってくれました。大事にしたいという気持ちが伝わりました。本当は自分で手摺も取り付けようと、隣町にあるDIYの店で部材も買い揃えていた模様です。
こんなご主人ですが、「ずっと道楽して生きてきた」と言います。もちろん、こんな働き者の人ですから、道楽と言っても一般でイメージされるようなものではないのが直ぐ分かりました。
ご主人の代表的な道楽は、藁細工(ワラで船を作る)や竹細工です。他にもいろいろ興味を持ってやってきたようですが、特にこれらの作品には熱を入れてきたようです。何しろ、地方でこういった細工の技術や方法があるのを知ると、出掛けて行って教えてもらったんだそうです。四国のほうまで回ったこともあると仰ってました。
「ちょっと見てみるかい?」と、家の倉庫に案内していただきました。
私は、藁の船は何となくイメージ出来たのですが、竹細工がどういうものか知りませんでした。
作品との出逢い。正直、驚きました。藁の宝船の見事なこと。藁で作った松の木もありました。素晴らしい作品ばかりで思わず目を見開いて見ました。
そしてそして、何よりインパクトのあったのは竹細工。こんな細かいものだとは知りませんでした。バイオリン弾きの人形や阿波踊りなど・・。
つい、ご主人に「この阿波踊りの作品を写真に撮らせてもらっていいですか?」と了解を得ました。どうしても家の周りの田畑や空と重ねて写したくて、倉庫から持ち出し、手に持って撮影しました。
これです・・・・・


今にも踊りだしそうです。
ご主人の想いと、この作品と、この田園風景。ありがたいものをいただきました。